バイクに乗っている間はF2-BTで録音しっぱなし、アクションカメラで録画しっぱなし。その環境では音声ファイルは一つ、動画ファイルは30分ごとに複数保存される。タイムコード(以降TC)がないと動画編集の際は収拾がつかなくなる。〝ある程度のレベル〟を前提にDJI OSMO ACTION 4(以降OA4)とF2-BTのTC同期ができたのでメモ(いわゆるワールドタイムでTC同期?)。
撮影環境と背景
運転中はカメラの操作などやっていられない。録音ボタンを押したら勝手に録り続けてもらい、後で必要な部分を抜き出すほうが効率的。ただ、カメラのマイクで収録した場合、風切り音や周りの車の音がゴチャゴチャ入ってしまうため、そのままの音声は使いたくない。
無音で録画、音楽を上から乗せるのもできるけど、せっかくなので臨場感が欲しい。たどり着いたのはマフラー音の別録り。そのため、バイク乗車中はアクションカメラと音声レコーダーを使用しての撮影となる。
アクションカメラ:DJI OSMO ACTION4
録画後のアングル編集が魅力的だったのでInsta360を使用していたのだけど、TCの関係でOA4に乗り換え。OA3でもファームアップでTC対応したみたいだけど、暗い道で使用することもあるのでセンサーサイズのアドバンテージをとってOA4に。バイクのフォークにRAMマウントで設置。
Insta360は映像専用機で使いどころがあるので併用してみる。
音声レコーダー:ZOOM F2-BT
32ビットフロート録音と価格が魅力的なF2-BTをシート下にセットしたマイクでマフラー音を中心に録音。後述のTC利用のため、ZOOM F2ではなく、BT接続ができるF2-BTを選択。
タイムコードの取得
OA4もF2-BTもそれぞれにTCのマスターとなりうる機器を参照してTCを持った動画ファイル、音声ファイルを記録することができる。以下はわからないなりにも自分が調べてたどり着くことのできたTC取得方法。一般的な方法なのかはよくわかってない。
DJI OSMO ACTION 4のタイムコードの取得
OA4はUSB端子でDeity TC-1と接続してTC取得が可能。OA3を使用した動画にあるように電池の入れ替えでTCの再取得が必要だったり、長時間の収録ファイルで微妙なズレが生じたり、USB接続で取得してから時間がたつと(ON/OFFを挟むと?)これも微妙なズレを生じたりするみたい(個人的には大体の頭がそろえばOKだから気にしないけど、ズレないほうがいいのはその通り)
ZOOM F2-BTのタイムコードの取得
一方、F2-BTはTimecode Systemsの規格に対応しているので、UltraSync BLUEでBT経由でタイムコードをワイヤレスで取得できる。常時BT接続している状態なので、ズレも生じずめちゃくちゃ便利そう。
DJI OSMO ACTION 4とZOOM F2-BTの簡単なタイムコードの同期法
自分がやってみて必要十分、使い勝手が良かった方法。iPhoneのシステム時間をマスターにOA4、F2-BTに同期し、TCとして使う方法。一般的なプロの機材を用いた同期ではなく、時間経過などでTCにズレが生じる隙がある方法なのでこれをタイムコードと呼んで良いのか問題もあるけど、ファイルの簡単な頭合わせはやりやすくなる。
DJI OSMO ACTION4のタイムコードをiPhoneのシステム時間から取得する
iPhoneとOA4をDJI MIMO経由で接続しておいてOA4内設定「タイムコード」でOA4のシステム時間をタイムコードにする。
DJI OSMO ACTION 4のシステム時間に関する確認
上記OA4のシステム時間はこの「日付&時間」で設定されたものが参照されるが、DJI MIMOでiPhoneに接続した際にiPhone内の時間と同期してくれる。
試しにOA4内システム時間を00:00に変更したのち、DJI MIMOでiPhoneに接続すると裏で同期され、iPhoneのシステム時間がOA4内の時間に上書きされていることを確認できた。
確認の手順は以下の通り。
- OA4内時間を手動で変更(ここでは00:00:00)
- 変更後の時間をタイムコードに上書き設定(タイムコードも00:00:00に変更したときからカウントアップを始めている)
- OA4とiPhoneをDJI MINMOで接続
- OA4のシステム時間がiPhoneの時間情報と同期されていることを確認
- 上書きされたOA4のシステム時間でTCに適用
このようにOA4とiPhoneをDJI MIMOアプリで接続すればOA4のシステム時間がiPhoneのそれと同期されることが分かった。
F2-BTのタイムコードをiPhoneのシステム時間と同期させる
こちらは簡単。F2-BTにBT接続したiPhone上F2 Control上で「System」内「Date/Time」をセットするとiPhoneのシステム時間をF2-BTのシステム時間にすることができ、イコールF2-BTのTCとなる。
これでiPhoneのシステム時間がF2-BTのシステム時間に同期され、結果F2-BTのタイムコードとなった。
iPhoneのシステム時間をマスターに、OA4はDJI MIMOアプリによる接続で、F2-BTはF2 Control内設定でそれぞれのシステム時間を同期させ、それをそのままそれぞれのTCにしてしまう、というのがこの流れ。
完全一致ではないけど、たくさんのファイルから音声ファイルを当てはめる手間が大きく削減される。この仕組みで頭の部分で大体合わせておいてもらって、編集ソフトのタイムライン上で微調整するのが自分の環境にあってる。
関連情報
自分なりに調べたものとかを追加メモ。
DaVinci Resulve上でタイムコードをベースに映像と音声ファイルをリンクさせる方法
OA4で撮影した映像とF2-BTで録音した音声を「タイムコードに基づいて(音声)トラックを追加」が便利。以下はDaVinci Resulveのメディアタブのスクリーンショット。
両方のファイルを選択すると両フォルダ配下のクリップが並ぶ画面にできるのでその状態で[オーディオの自動同期][タイムコードに基づいてトラックを追加]すると簡単。
映像ファイルの属性内「音声」のところでリンクch1が追加されたのがわかる。
[オーディオの自動同期][タイムコードに基づいて同期]を選ぶと刺し変わっちゃうみたいだけど、後からタイムライン上で微調整をしたいので[タイムコードに基づいてトラックを追加]の方が使い勝手が良い。
iPhoneとDJI OSMO ACTION 4のシステム時間の同期タイミングの確認
DJI MIMO内では手動でOA4のシステム時間を設定できる項目があるので、iPhoneのシステム時間との同期がいつどのタイミングでなされるか心配になった。強制的に接続したiPhoneのシステム時間に同期するボタンが欲しいよってSNSで投げてみたら「アプリで接続したら同期するから」って返ってきたので、「アプリで接続」=「システム時間の同期」(同期後に手動でOA4のシステム時間を手動で変えなければ)ってことだった。公式さん、ありがとう。
コメント